飛行機のトイレでタバコを吸うとどうなる?

こんにちは。

フィリピン留学エージェント、セブイングリッシュ代表の小出です。

これは、先日私が成田からセブ行きの飛行機に乗っている時に、実際に遭遇した出来事です。

事件はトイレで起こった

離陸から2時間ほど経過した頃のこと。

後列の日本人男性(40歳代)がシートベルト着用サインが出ているにも関わらず、突如トイレに向かった。

客室乗務員が制止するも、振り切ってトイレに入ろうとする男性。

乱気流で揺れる機内でひとしきり揉める二人。

私はこの時、しぶしぶ座席にもどった男性に対して、「残念っ」なんて心の中で思っていました。

だって、ありませんか?

機内でトイレを我慢しなくちゃならなくなったこと。

最近は仕事で飛行機に乗ることが多いので、いつも通路側の座席を確保していますが、かつて日本でサラリーマンをしていた時代は、旅行の時に乗るだけだったので、窓側の席を選んでいたものです。

たまの海外旅行。

離陸時に窓から、日本の地を離れていくのを見るのは、そりゃあワクワクしました。

でも…起こるんですよ。

トイレに行きたいのに通路側の座席の人が寝ていて、「ちょっと前すいません。」が言いづらい問題

言おうかな~どうしようかな~なんて考えているうちに、無情にもシートベルト着用サインが点灯し、行っときゃ良かった!!と後悔しても後の祭り。

こうなると、もう一人我慢大会。

「いい気になってビールなんて飲まなきゃよかった・・・泣」と、美味しくいただいた機内食のことまで後悔するハメになります。

さて、この日、件の男性は何とか持ちこたえ、ベルト着用サインが消えるやいなやトイレに駆け込みました。

トイレからの怪しき香り、それは…

ゆっくりとトイレに入っている男性。お腹痛かったのかな?間に合って良かったね!なんて、まだ思っていたのですが。

トイレから漂うタバコの香り…

私は最前列に座っていたため、トイレはすぐ目の前。扉が開いた瞬間に気づいてしまいました。

男性は何食わぬ顔で座席に戻っていますが、乗務員もすぐに異臭に気づき男性を問い詰めます。

英語がわからないらしい男性と会話はまるで噛み合わず、乗務員の声がヒートアップしていきます。

水を汲んでトイレにもって行く乗務員、機長に連絡する乗務員、トイレは仕切りで覆われ、操縦室からは怒りに震えた副操縦士が飛び出してくる。

「機内で火災が発生したのか??」

火災報知器は鳴っていなかったものの、その状況を見た一部の乗客がパニックになって悲鳴を上げ、機内には緊張した空気が張り詰めます。

そして、徐々に機内全体がざわつき始めます。

まもなく、機内アナウンスでトイレでタバコを吸った者がいたことが伝えられたため、機内の騒ぎは収まりましたが…この後、私の心はざわつきっぱなしになることに。

喫煙男性、衝撃の対応

「Can you speak English?」
一番前の席に座っていたため、客室乗務員が私に通訳するよう要請してきたのです。

話をするべくその男性のところへ行ってびっくり。

なんと寝たふりをしています!!

おぉ…この状況で寝たふりをすれば、どうにかやり過ごせるとでも思ったのでしょうか・・・

とにかく、客室乗務員から言われた通り、「タバコを吸うのは規則違反です。飛行機が下りてから話があるそうなので、他の全乗客が降りるまで席に残ってください。」と伝えたところ、その瞬間だけ目を開けて、またすぐに寝たふり。

喫煙事件以降、前方のトイレは、最後まで完全に使用禁止になり、一番前の席に座っていた私も、一番後方にあるトイレを利用しなければならなくなりました。

周辺のお客さんたちからも、さすがに不満の声が上がっています。特に中国人客は容赦ありません。

セブに到着後は、通訳を引き受けたことで、私も、この男性と一緒に乗客がいなくなった機内に残るハメに。一番前の席で、一番最初に降りれるはずだったのに!

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ちなみに、この日は値段の安いローコストキャリアのセブパシフィック航空を利用していましたが、この航空会社では公式サイトで航空券を購入する際に、有料で座席指定をすることができます。

一番前の席を指定するには、約1,000円で、広くて、トイレも近く、そして、着陸後に最初に降りることができて便利です。

特に、フィリピン到着時に早く降りれるということは、その後に続く大勢の人達よりも先に入国審査等の手続きに並ぶことができるメリットがあります。

セブ空港に着陸後、他の乗客たちが全員、降りると、ガラーンとした客席に機長がやってきました。

50代後半の気のいいフィリピン人のおじさんといった風貌の機長も、あからさまに怒っています。

「飛行機の中でタバコは吸っちゃ駄目!日本に強制的に帰すよ!!」

それまでにも客室乗務員と乗客に激しく責められ、さすがに反省したのか、ちょっと目に涙を浮かべながら、しおれる男性。

機長も最終的にはフィリピン人らしい笑顔になって「もう、二度と飛行機ではタバコ吸っちゃ駄目だよ。ウェルカム・フィリピン!」
罰金などのお咎めもありませんでした。

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かつて、飛行機に喫煙席があるのが普通の時代がありました。

私はその頃を知っているので、タバコを吸うことがすぐに大事故に結び付くようなことはないことはわかります。

でも、もしも火が完全に消えていなかったら、飛行機が揺れてタバコから飛び火するようなことが起こったら、それこそ大事故になりかねません。
だから…
罰則はなくても、喫煙はダメ!絶対!

※航空会社によっては明確な罰則があるかもしれません。

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Author: 小出 将人

セブイングリッシュ代表
2009年からセブ島初の現地を拠点とした留学エージェントを運営
セブ島で家族と一緒に住んでいます。