フィリピン留学の注意点まとめ|出発前の準備から現地トラブル対策、保険の重要性まで

フィリピン留学の注意点まとめ

フィリピン留学は、費用を抑えつつ集中的に英語力を伸ばせるため、学生さんから社会人、親子の方まで幅広く人気です。

しかし、渡航前の手続きや現地での生活について、具体的な注意点を知らないと不安になりますよね。

本記事では、出発前の準備から現地のトラブル対策、そして海外旅行保険の重要性まで、必要な情報を網羅的に解説します。

この記事を読むことで、安心してフィリピン留学に踏み出せるようサポートになります。

筆者プロフィール

留学カウンセラー・畠尾 正行

セブ島で留学を経験した後、語学学校スタッフ、カウンセリングなどの業務に携わってきました。これまでフィリピン留学生をサポートしており、現地トラブルの対処法や最新情報を多数保有しています。さらに、日本学生支援機構(JASSO)の調査データなどを定期的にチェックすることで、信頼できる情報を常にアップデートしています。

フィリピン留学前に押さえておきたい基礎知識

フィリピン留学が人気の理由

費用を抑えられる

英語圏の国々(アメリカやイギリスなど)と比べて、学費や生活費などの留学費用が数分の一と安いのが魅力です。 こちらの記事で具体的な節約術や期間別の費用を紹介しています。

マンツーマン授業が充実

一度の授業で複数人と学ぶ欧米の語学学校と異なり、フィリピンでは講師とマンツーマンでみっちり勉強できる時間が多いのが特長です。英語を「話す」機会を増やせるため、短期間でスピーキング力とリスニング力を向上させやすいです。

他国への留学との比較ポイント

フィリピン留学 欧米圏への留学
レベル 個々のレベルに合った授業 初心者に最適 グループ授業 ある程度の英語力が必要
学習環境 マンツーマン授業 英語を母語としないが発音が綺麗 教え方が上手い ネイティブとは違う発音 ネイティブの発音に慣れられる 教え方は千差万別 ネイティブでも国によって発音は様々
治安面 日本と比べると治安が良いとは言えないが、セキュリティが整ったキャンパス スリが横行 日本に比べて治安は良いとは言えないが、先進国のため安心感がある
文化的相性 ホスピタリティの高い国民性が魅力 時間感覚や生活習慣が異なることから戸惑うケースも ある程度想像ができる範疇 生活習慣の違いはある
費用 欧米圏に比べて安い フィリピン留学の1.5-2倍超

出発前に必要な準備

パスポート

フィリピン入国には、パスポートの有効期間が6か月以上+留学期間分の余裕があることが必要です。

パスポートを持っていない方は、お住まいの地域のパスポートセンターで申請が必要です。申請から手元に届くまでは2週間前後要するため、余裕を持って準備しましょう。

ビザ

フィリピンには30日以内の滞在であれば「観光」として入国ができるためビザは不要です。

実際は留学で行くため、留学先の方で「就学許可証と外国人登録証」の申請を行ないますので安心です。

留学期間でいえば4週間の留学の方はビザの心配はいりません。5週間以上の留学の際は、留学先の学校がビザ延長を行なってくれますので、所定の費用を支払います。特に自分で何かを準備することはありません。

学校手続き

留学する学校が決まったら手続きはすべてエージェントが行ないます。弊社の手続きは無料です。 エージェントから書類などお知らせが届きますので、それに沿って準備を行えるので安心できます。

航空券

ご自身で予約をいただきます。出発時期によって大きく料金が変動するため、早めに予約サイトや旅行代理店にてご予約ください。

航空券情報が確定したらエージェントに共有しましょう。学校のピックアップ手配を行なってくれます。 弊社は航空券予約の代理は行なえませんが、相談いただければ航空券探しのアドバイスを行なっています。

持ち物

パスポートや日本円、アメニティ類などの必需品と、現地調達できるものがあります。ただしフィリピンの製品は高いわりに質が良くないので、ある程度持参をお勧めします。

詳しくはこちらの『フィリピン留学の持ち物』を参考にしてください。

フィリピン留学の持ち物

フィリピン留学中の注意点|起こりやすいトラブルと対処法

盗難・紛失

スリは多いため防犯対策は必須です。 外出時は持ち物は最低限にし、カバンを前掛けにするなど、スリに遭いにくい対策をしましょう。

アクセサリー類やスマホ、特にiPhoneは狙われやすいです。 また、貴重品は部屋のセキュリティボックスやスーツケースに鍵をかけて保管しましょう。

万が一盗難に遭った場合は、学校スタッフにすぐに相談し、加入している保険会社へも連絡を入れることを覚えておきましょう。

体調不良

教室内やお部屋、また、外出時のタクシーやバスの車内の冷房で体調を崩すケースは最も多いです。

常に羽織れる長袖の衣類やマスク、水筒、のど飴や喉スプレーがると防止になります。 また、露店の安い食べ物でお腹を壊す人もいるので気を付けましょう。

特に海外が初めての方には、うがいや歯磨きの際の水道水でお腹をやられる人もいますので、胃腸薬も持参しましょう。

ルームメイト

留学に来るほとんどの人は共同生活だと理解しているので、大きなトラブルは滅多に起こりません。

中でも可能性のある事項を挙げます。

相部屋で、ルームメイトとの生活リズムの違いによるストレスを感じる人もいます。話し合って妥協策を見出すことができればそれも大きな経験になりますが、難しい場合は学校スタッフやエージェントにお部屋の変更を相談しましょう。

講師

講師と合わないということは仕方ない場合もあります。また、講師が授業に関係ないことでスマホを見ている等、授業に対してやる気を感じられないと感じることもあり得ます。 こういったときは学校スタッフに相談して講師の変更を申し出ましょう。各校は講師の変更に対応しています。

タクシーなどの移動手段

最近はタクシーをGrab(配車アプリ)で呼ぶのが一般的になっています。事前に料金がわかり、ドライバーも評価制になっているためトラブルが起こりにくいためお勧めです。 流しのタクシーの場合は、料金をごまかしたり、おつりが無いと言い張ったり、いろいろと面倒なことが起こる可能性が高いです。

生活必需品

ショッピングモール(SMシティやAyalaなど)でほとんどのものは揃います。支払にクレジットカードも使えます。 しかしフィリピンの製品は質が悪いので、化粧品や衛生用品などは気を付けましょう。

天候

台風は年に数回接近・通過します。学校が休講になることもありますが、安全のためです。

身近なところでは、雨が降るとタクシーが捕まりにくくなり、外出先から学校へ戻るときは要注意です。門限がある学校がほとんどですので外出時は天気も注視しましょう。 また、悪天候時は電気系統が止まることも頻繁にあります。

フィリピンはインフラが脆弱です。校内のWi-Fiが接続できない時間もあるかもしれませんが、これも異文化と捉えてあまりイライラしないようにしましょう。

フィリピン留学で起こり得るトラブルについてはこちらの記事もご参考ください。

海外旅行保険と現地サポート

保険選びのポイントと手続き方法

フィリピンの語学学校では、海外旅行保険への加入を強く推奨しています。2025年現在のところ『Philinter』では入学条件に海外旅行保険の加入があります。

海外旅行保険の費用も安くはありませんので、すでにお持ちのクレジットカード付帯の海外旅行保険でカバーされる方も多いです。

クレジットカード付帯保険の場合は、補償期間や金額が限定的のため3か月を超える長期留学には注意です。 クレジットカード付帯の保険の確認ポイントは

  • 保険の種類(海外旅行も適用されるかどうか)
  • 適用される条件(利用付帯か自動付帯か)
  • 補償額(特に疾病治療がカバーされているか)
  • 付保証明書が発行可能か(現地の病院で手続きがスムーズになります)

一般の海外旅行保険のポイントとしては

補償範囲:留学中は風邪をひく(熱や咳、鼻水)、インフルエンザ等、腹痛(食あたりや食中毒など)の可能性が考えられます。こういった疾病治療の補償金額が500万円以上が望ましいです。

サポート:サポートデスクにフィリピンからでも連絡ができるかどうか。日本語での電話対応やキャッシュレス治療が可能かどうか。

フィリピン留学中のトラブル回避につながる、海外旅行保険の情報についてはこちらの記事もご参考ください。

留学生活をより充実させるための心得

フィリピンの文化・習慣を理解しよう

時間感覚の違い:フィリピンでは「Island Time」と呼ばれるほど、ゆったりした時間の捉え方があるため、集合時間や待ち合わせが時間通りにならないことも普通です。これを理解しておくとストレスが減ります。

性格:楽観的で明るい人が多いです。噂が好きなので、特に学校内ではあることないこと話が広まってしまうことも。

宗教と行事:カトリックが多数派のため日曜は教会に行く人が多いです。

効果的な英語学習と自己管理

学習計画:留学前から持っている留学の目的が、実際の留学中に大きくブレないよう、定期的に振り返るとモチベーションを維持しやすいです。

遊びに流されて思ったほど学習しなかった、という失敗例はよくあります。

リフレッシュの大切さ:週末は学校が休みなので、観光やアクティビティなどに行くことでメリハリのある留学生活を送れます。

まとめ:安全・安心の留学を実現するために

フィリピン留学の魅力は費用対効果の高さと集中的な英語学習環境ですが、留学前の準備・現地でのトラブル対策などをしっかり理解しておくことで、よりコストパフォーマンスの高いものにすることができます。

特に初めての海外生活では、文化や言語の違いから多様なトラブルに遭遇しがちです。だからこそ、事前の下調べと適切なサポート体制の確保が留学成功のカギとなります。

フィリピン留学の費用から持ち物まで、出発前に知っておきたいポイントについてはこちらの記事もご参考ください。

もし具体的な相談や、学校選びの比較で迷っている場合は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

私自身の現地留学経験や長年のサポート実績を活かし、あなたに最適なプランをご提案いたします。 フィリピン留学で英語力を飛躍的に伸ばしつつ、安全・安心な留学生活を実現しましょう。


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Author: 畠尾 正行

英語力ゼロから2012年にフィリピン留学を経験。その後は学校スタッフを経て留学カウンセラー。第二言語習得論など英語学習について見識を深め学習アドバイスを行なう。