フィリピン留学の費用と相場について

フィリピン留学費用の相場

フィリピン留学は、英語力アップを考える方にとって費用面において大きなメリットがあります。イギリスやオーストラリアなど英語圏への留学費用と比較しても低コストであるため、費用対効果を重視する方や、短期から中長期まで幅広い期間で留学を希望する方に人気です。

また、費用が抑えられるだけでなく、マンツーマンレッスンを中心とした学習環境や、充実した生活環境も魅力の一つです。この記事では、フィリピン留学の費用相場を項目ごとに解説し、他国との比較を通して、その経済的メリットがわかるようになっています。

フィリピン留学の費用相場とは?

フィリピン留学の費用は、他の英語圏であるアメリカ、イギリス、オーストラリアなどと比べて大幅に抑えられることが特長です。

たとえば、1ヶ月の費用相場は授業料や滞在費を含めて20〜30万円程度ですが、アメリカやイギリスでの同じ期間の留学では約50〜70万円が一般的です。特にマンツーマンレッスンを提供する語学学校が多いフィリピンでは、学習効率が高く、費用以上の成果を期待できます。

それでは、フィリピン留学の費用内訳や他国に比べて低コストである理由、また支出が多い項目について、詳細に見ていきましょう。

フィリピン留学の平均的な費用内訳

フィリピン留学の費用は以下の5つがあります。この記事では④と⑤を除いた費用について解説していきます。


  1. 入学金・授業料・滞在費(宿泊費・食費)
  2. 学校現地費用
  3. 生活費(個人的な出費)
  4. 渡航費
  5. 海外旅行保険

①の授業料等は1ヶ月あたり約15〜30万円が相場で、マンツーマンレッスンが組み込まれているため効率的な学習が可能です。宿泊費は学生寮が一般的で、寮費と食費が含まれている学校が多いです(一部の学校は食費が別のケースも)。寮は学校に併設されていることが多く、掃除洗濯などの生活面での負担も軽減されます。

一方、アメリカやオーストラリアでは、授業料だけで1ヶ月20〜40万円がかかるケースが多く、さらに宿泊費や食費も高額です。個人的な生活費(飲食や買い物)もフィリピンでは月2〜3万円が平均ですが、他国では10万円以上かかることも多く、全体の費用はフィリピン留学の2~3倍以上になる場合が多いです。

このように、フィリピン留学は授業料や生活費においてコスト面で大きなメリットがあります。

フィリピン留学の費用が他国より安い理由

フィリピン留学の費用が他国よりも低く抑えられる理由は、主に相対的な現地の物価の低さと、「日本やアジア圏から近い=渡航費が抑えられる」点にあります。

フィリピンは商品によって他国よりも物価が低く、授業料や生活費が欧米諸国に比べて大幅に安いため、留学生にとって経済的な負担が軽減されます。たとえば、アメリカやカナダでは生活費や授業料が高額なうえ、授業はグループ形式が一般的です。

一方フィリピンでは、マンツーマンレッスンと少人数制のグループ授業が主流で、効率的な学習を低コストで受けられる環境が整っています。 さらに、フィリピンは英語を公用語とし英語教育産業が成長しているため、語学学校間の競争が激しく、費用の抑制が進んでいることも理由の一つです。

このような背景から、フィリピン留学は他国に比べ学費や生活費の点で大きなメリットがあるといえます。

フィリピン留学で支出が多い項目とは?

フィリピン留学の費用で大きな部分を占めるのは、『授業料・滞在費』です。

特に授業料は、マンツーマンレッスンが多く組まれている分、内容が充実しており人件費もかかります。滞在は学校の寮が一般的で、その多くは食事付きです。寮のお部屋のタイプによって料金に差があり、プライベートな空間の1人部屋は相対的に料金が高くなります。

いずれにしても寮生活では現地での生活費を抑えられるメリットがありますが、観光や外食を楽しむ場合には、別途費用が発生します。 また、ビザの延長費用も滞在期間が長くなると発生するため、予算に含めておく必要があります。

アメリカやイギリスでの留学では授業料や生活費以外に、医療保険や現地の交通費が高額になるケースが多く、支出の幅が広がりますが、フィリピン留学ではパッケージ化された寮や学費プランが多く、追加費用を抑えやすい点が特徴です。

このように、フィリピン留学では授業料や滞在費が主要な費用となりますが、全体的には事前にコストが可視化しやすい仕組みになっています。

期間別のフィリピン留学費用の目安

フィリピン留学の費用は滞在期間に応じて異なります。一般的に短期間の留学は費用を抑えられますが、長期間の留学に比べてイニシャルコストは高くなります。

ここでは、超短期(1-2週間)、短期(1ヶ月)、中期(3ヶ月以上)の各プランについて費用相場を詳しく解説します。

超短期留学(1-2週間)の費用相場

夏休みや春休み、年末年始に1-2週間の超短期留学をされる方も多くいらっしゃいます。

この場合の授業料や宿泊費、食費の相場は10〜20万円程度です。加えてテキスト代など別途学校の現地費用は必要になりますが、短期間でも効率的な学習が可能で、マンツーマンレッスンや集中カリキュラムが提供されるため、基礎的な英語力を高めたい方に適したプランです。 特に休暇を利用した短期集中の学習を希望する方にとって、手軽に英語力を伸ばせるフィリピン留学は理想的です。

参考:セブ島のEV Academy 2週間の留学費用
入学金:$120
授業料+寮費:$1,222(コース:ESL Classic お部屋:4人部屋)
学校現地費用:約60,000円
合計:261,300円($1=150円換算)

短期留学(1ヶ月)の費用相場

1ヶ月間の短期留学では、授業料、宿泊費、食費を含めて20〜30万円が一般的な費用相場です。※学校現地費用は含まない金額

寮費と1日3食(平日のみの学校もあり)の食費が含まれている場合が多く、現地での生活費用も抑えやすい点が特徴です。また、語学学校の授業はマンツーマンや小規模グループで構成されるため、英語初心者でも安心して学べる環境が整っています。

同様の1ヶ月間の留学をオーストラリアやイギリスで行う場合、一般的に40〜65万円が相場とされるため、フィリピン留学は半額以下で費用対効果に優れています。1ヶ月の短期留学では、集中的な授業で英語の基礎力を身につけることができ、特に学生や社会人がまとまった休暇を利用するケースにも適しています。

参考:セブ島のCIA 4週間の留学費用
入学金:$100
授業料+寮費:$1,750(コース:Regular ESL お部屋:4人部屋)
学校現地費用:約68,000円
合計:345,500円($1=150円換算)

中期留学(3ヶ月以上)の費用相場

3ヶ月以上の中期留学は、ワーキングホリデー前など実践的な英語力の向上を目指す方に適しており、費用相場は授業料、宿泊費、食費を合わせて50〜70万円です。※学校現地費用は含まない金額

同様に3ヶ月間の留学をアメリカで行う場合は約80〜200万円、イギリスでは140万円~400万とされており、フィリピン留学のコストは他の英語圏と比べて格安なレベルに抑えられるケースが多いです。

また、長期間の滞在により、現地の文化や生活に慣れながら英語力を高めることができ、特にリスニングやスピーキングのスキル向上に効果的です。3ヶ月以上の中期留学では、IELTSなど長期的視点でも有効な語学スキルの学習にも向いています。3か月以上のフィリピン留学では、その費用対効果をいっそう実感できると思います。

参考:バギオのPINESメインキャンパス 12週間の留学費用
入学金:10,000円
授業料+寮費:675,000円(コース:Intensive ESL お部屋:4人部屋)
学校現地費用:約155,000円
合計:832,000円

フィリピン留学で人気の都市別費用相場

フィリピン留学では、留学先の都市によって生活費や授業料の相場が異なるため、選ぶ都市によって費用が若干異なります。ここでは、フィリピン留学で特に人気の高いセブ、バギオ、イロイロの各都市における費用相場をご紹介します。

セブ島留学の費用相場

フィリピン留学費用の相場-セブ島 セブ島はフィリピン留学先として最も人気が高いエリアです。

1ヶ月あたりの留学費用は、授業料と宿泊費、食費を含めておよそ15〜35万円が相場です。セブ島には数多くの語学学校があり、施設の種類も多種多様です。そのため格安の費用で留学できる学校と、施設面が綺麗で整った学校では費用の差があります。

いずれにしても、マンツーマン授業を含む多様なカリキュラムが提供されています。都市部に位置するため、ショッピングモールやレストランなど生活に便利な施設が充実しており、快適な生活が送れる学校や、海に近くリゾート感を味わえる学校もあります。

ただし、セブは観光都市であるため、他都市に比べて交通費や外食費の出費がやや高めになる傾向があります。それでも、例えば同様の留学をオーストラリアやカナダで実施した場合、1ヶ月あたり40〜60万円が相場とされるため、フィリピン留学の費用メリットは明らかです。観光地としても人気が高いセブは、週末にはビーチや観光名所を楽しむこともできるため、学習とリフレッシュを兼ねたい方におすすめです。

バギオ留学の費用相場

フィリピン留学費用の相場-バギオ バギオはフィリピン北部の山岳地帯に位置する都市で、年間を通して涼しい気候が特徴です。

1ヶ月の留学費用は、授業料と宿泊費、食費を含めて約20〜30万円程度で、セブよりも料金の幅は小さいです。 バギオの語学学校は学習環境が整っているだけでなく、小さな街で落ち着いた雰囲気もあり、勉強に集中しやすいことがメリットといえます。

生活費も外食や買い物など遊びに使う費用がセブに比べて抑えやすく、総コストも比較的低めです。また、治安も安定しているため、初めての留学先としても安心です。バギオでの1ヶ月の生活費は、アメリカやイギリスでの留学と比較して約半額から3分の1程度で済むことが多く、費用を抑えながら充実した学習環境を求める方に向いています。

イロイロ留学の費用相場

フィリピン留学費用の相場-イロイロシティ イロイロはフィリピン中部に位置する都市で、落ち着いた環境と安全な治安で知られている

イロイロの留学費用は1ヶ月あたり授業料と宿泊費、食費を含めて15〜25万円が相場です。日本ではあまり知られていないですが、イロイロは周辺の観光地も多く、留学中に週末の休みに観光を楽しみむことも充分できます。また、整った街であることもあり勉強に専念しやすい環境があります。日本留学生もまだ少ないため、他国の生徒が多い環境で集中したい留学生に人気のエリアです。

同様の1ヶ月の留学をアメリカやイギリスで行う場合、50万円以上かかることが多いですが、イロイロではその半額以下で英語を学べるため、コストを重視する方に適した都市です。さらに、フレンドリーな地元住民との交流機会も多く、英語を日常的に活用できる環境が整っています。

フィリピン留学の費用を抑える方法

フィリピン留学はもともと他の英語圏に比べて留学費用がリーズナブルですが、さらに工夫することでコストを抑えられます。ここでは、留学費用を削減するための具体的な方法について、コストパフォーマンスの良い学校の選び方、生活費を抑えるための節約術も解説します。

コストパフォーマンスの良い学校の選び方

フィリピン留学で費用を抑える方法の一つは、コストパフォーマンスの良い語学学校を選ぶことです。

多くの学校が授業料や寮費、食費をパッケージにして提供しているため、食費が別途かかる学校は、その分外食にかける費用が必要になります。 また、留学先でできた友人と観光する機会も必ずありますが、週末のアクティビティが学校でお得な料金で提供される学校を選ぶことで、追加の費用負担を避けながら観光も楽しむことができ、効率的に学習が進められます。

学校選びの際には現地でのサポート体制も重要です。日本人スタッフが常駐しておりサポートが充実している学校はトラブルを未然に防ぐことができ、結果的に費用や時間の節約につながります。 また、留学期間に応じて長期割引制度がある学校や、定期的にキャンペーンを行なう学校もあるので、これらを利用するとさらにコストを抑えることが可能です。

生活費を抑えるコツと節約術

留学中の生活費を抑えるには、日々の支出を見直すことが効果的です。まず、食費に関しては、可能であれば学校の寮で提供される食事で済ますと外食費を大幅に抑えられます。土日は3食提供されない学校もありますが、フィリピンでは地元のスーパーや市場で食材を安く購入できるため、簡単な調理が可能な学校の場合はさらに節約が可能です。また、一日3食は多いという方は、あらかじめパッケージ化されている食費の分が安くなっている、食事提供が少ない学校もあります。

交通費も工夫次第で抑えられます。フィリピンにはリーズナブルな公共交通機関があり、ジプニーやバスを利用すると費用を削減できます。その他、観光やアクティビティも事前に計画を立てて優先順位をつけると無駄な支出を防げます。

フィリピン留学に関するよくある質問

フィリピン留学は、費用面や学習環境の面で多くの利点がありますが、初めての留学には疑問や不安も伴います。ここでは、特に初心者が気をつけるべき費用のポイントや、滞在先の選択肢について詳しく解説します。

初心者が気をつけるべき費用のポイントは?

フィリピン留学で特に初心者が気をつけるべき費用のポイントは、授業料や生活費のほか、予期せぬ出費に備えることです。授業料や寮費、食費はパッケージ化されている場合が多く、費用を計算しやすい一方で、現地での交通費や娯楽費、ビザの更新費用など、追加で発生する出費に注意が必要です。

たとえば、フィリピン滞在期間が30日を超える場合(留学期間5週間以上)には、ビザの更新が必要になり1万円程度の追加費用が30日ごとにかかります。留学期間が4週間まではビザ延長が不要ですが、たとえば5~8週間になるとビザ延長が1回必要です。そのため、5週間の留学よりは8週間の留学の方がビザ延長費は無駄になりません。

また、日常の出費についても、観光や買い物で予算を超えがちになるため、月ごとに使う額を決めて計画的に管理すると安心です。初心者の方は、必要な出費と不要な出費を区別し、無駄な出費を防ぐことで、留学生活を無理なく充実させることができます。

フィリピン留学の滞在先はどのような選択肢がある?

フィリピン留学では、ほとんどの語学学校が全寮制で運営されています。寮には授業料、宿泊費、食費がパッケージに含まれているケースが多いです。寮は基本的に学校の敷地内に併設されているため、通学の手間がなく、通学費もかからないことが利点です。一部の学校では通学の生徒を受け入れるケースもありますが、その場合は自身で宿泊先を手配する必要があり、滞在先の手配や通学の交通費負担が増えるためハードルが高くなります。

短期(1-2週間程度)の場合、ホテルを利用しながら通学する方もいらっしゃいます、学校によって通学で通う選択肢もありますが、費用面や安全面の観点から、初めての方には全寮制を利用する方が安心です。

現地でのアルバイトは可能?

フィリピン留学中のアルバイトについてですが、観光や留学で滞在している場合は原則として現地での就労が認められていません。そのため、合法的にアルバイト収入を得ることは難しいのが現状です。

留学中は英語学習に専念することが推奨されますが、英語力が上達した場合、将来的な就職やキャリアに繋がる語学学校のインターンシップを検討することも一つの方法です。 募集は不定期のため、ちょうど良いタイミングで応募できないこともありますので、学校やエージェントに尋ねてみるのも良いでしょう。

フィリピン留学中は、現地での生活費などをしっかり計画して管理し、留学中の不必要な支出を抑えることが大切です。

まとめ|フィリピン留学の費用を抑えて理想のプランを立てよう

フィリピン留学は他の英語圏に比べて費用が抑えやすく、学習環境も充実しているため、多くの方にとって魅力的な留学先となっています。費用面では、留学期間や滞在先の選択、留学生活によって大きな違いが生まれるため、具体的な費用相場を把握し、無理のない予算計画を立てることが大切です。

留学を成功させるためには、自分の目的や予算に合ったプランニングが鍵です。 理想のプランを実現するために、具体的な費用の目安をもとに準備を整え、不安なく留学生活を始められるようにしましょう。

フィリピン留学に関する詳細なご相談は、ぜひお問い合わせください。

 

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Author: 畠尾 正行

英語力ゼロから2012年にフィリピン留学を経験。その後は学校スタッフを経て留学カウンセラー。第二言語習得論など英語学習について見識を深め学習アドバイスを行なう。