「英語を身につけたい」
「コスパの良い留学先を探している」
そんな思いからフィリピン留学を検討している方も多いのではないでしょうか。
コストパフォーマンスの良さと充実したマンツーマンレッスンで人気のフィリピン留学ですが、留学さえすれば誰でも英語が身につくというわけではありません。成果を得るにはそれなりの努力は欠かせません。
前回の記事「フィリピン留学中の生活費と英語学習のリアル」では基本情報をお伝えしましたが、今回は「どうすれば留学を成功させられるのか」という実践的な戦略に焦点を当てます。
これから留学を考えている方も、すでに計画中の方も、この記事を参考に効果的な留学計画を立ててください。
目次
フィリピン留学の「成功」とは
フィリピン留学の「成功」とは何でしょうか。単に英語力が向上することだけではありません。留学前に立てた目標の達成、他国の文化の理解、人間関係の構築、そして帰国後も維持できる語学力と自信の獲得が真の成功と言えるでしょう。
多くの留学生が「思ったほど英語力が伸びなかった」「せっかく身につけた英語力が帰国後すぐに落ちてしまった」といった失敗を経験します。こうした失敗を避け、留学を最大限に活かすためのポイントをご紹介します。
出発前の準備戦略
自己分析:あなたの弱点と目標の明確化
成功の第一歩は、自分の現在の英語力と弱点を正確に把握することです。リスニング、スピーキング、リーディング、ライティングのどの分野に課題があるのか、そして留学によって何を達成したいのかを明確にしましょう。
「日常会話ができるようになりたい」「英語のニュースを理解できるようになりたい」「IELTSで6.5を取得したい」など、具体的で測定可能な目標を設定することが重要です。漠然とした目標では達成したかどうかの判断ができません。
自分に最適な学校の選び方
学校選びは留学成功の鍵です。以下のポイントを特に重視して比較検討しましょう:
- カリキュラムと校風:あなたの弱点を伸ばすコースやカリキュラムがあるか。校風が自分の性格に合うかどうか
- 講師の質:経験年数、講師の入れ替わりの頻度など
- 費用:予算に見合っているかどうか
- 生活環境:お部屋や建物の設備、Wi-Fi環境、周辺環境
- 学生の年齢や国籍バランス:日本人生徒が多すぎないか、年齢層によって自分の学習に影響するかどうか
レビューチェックや留学経験者の個人ブログは偏りが少ない情報源となり得ます。ただし視点は限定的なので、各校のSNSでの情報収集も併用すると効果的です。
また、実際に学校に足を運んでいるエージェントのカウンセラーに相談することで、多面的で公平な情報が得られます。
渡航前に身につけておくべき英語の基礎力
「フィリピンで一から英語を学ぶ」という考えでは失敗します。限られた留学期間を最大限に活かすために、渡航前に以下の準備は必須です:
- 中学程度の基本的な文法知識の復習
- 最低500〜1000語の基本単語の学習
- 上記を使い、簡単な自己紹介や質問ができるレベルにしておく(書く・話す)
- 現地でよく使う表現(先生への質問、買い物、注文、道案内など)の練習
これらの基礎があることで、現地での学習効率が大幅に向上します。
もし上記レベルに達しない人で事前学習をしないで渡航すると…留学の最初の2週~4週は基礎学習に充てなければならず、金額にして15万円以上が無駄になりますよ。
フィリピン到着後の最初の1週間を制する方法
環境変化への効果的な対応法
留学スタートの最初の1週間は、生活リズムや環境、食事などの変化に早く慣れるかどうかも大事なポイントです。そのため、以下の点に注意しましょう:
- 同じタイミングで留学した人と話すことで、ストレスを溜めない
- 水分補給を心がけ、冷房で身体を冷やしすぎない
- 学校の規則やスケジュールをしっかり把握する
- 無理なく少しずつ現地の食事に慣れる
講師・スタッフとの良好な関係構築のコツ
フィリピン人は人間関係を重視する文化を持っています。特にマンツーマンレッスンでは、講師との信頼関係が学習効果に直結します。
- 最初のレッスンで上手く英語が話せなくてもあまり落ち込まない
- 積極的に質問や会話を心がける
- 講師のアドバイスに対して前向きな姿勢を見せる
- 小さな進歩でも感謝の気持ちを表現する
良好な関係の構築は大事ですが、授業をしっかり行なってもらうよう意欲を見せることは大事です。終始雑談で授業が終わってしまった、ということはあまりよくありません。
レベルチェックテストを勉強のモチベーションに活かす
多くの学校では入学時にレベルチェックテストがあります。この結果をスタートラインと捉えて、卒業時にどれだけ伸ばせるかを一つのモチベーションにしましょう。
必要に応じて、担当の先生やスタッフに相談しましょう。
- テスト結果について詳しいフィードバックを求める
- どのようなアプローチが自分の英語力アップになるかを尋ねる
遠慮せずに自分の意見を伝えることが、効果的な英語力アップにつながります。
マンツーマンレッスンを最大限活用するテクニック
個々のレッスンごとの明確な目標設定法
フィリピン留学の最大の特徴であるマンツーマンレッスンを活かすには、漫然と受けるのではなく、各レッスンでわずかでも前進していることが重要です。
- 前回のレッスンで苦手だった表現や文法を復習項目に入れる
- レッスン終了時に「今日学んだこと」と「次回までの課題」をまとめる
- どこが伸びているかを定期的に先生に教えてもらう
先生へのフィードバックのもらい方
効果的な学習のためには、継続的なフィードバックが不可欠です。
- 先生に定期的な修正をお願いする(発音や表現の自然さ)
- 「なぜそれが間違いなのか」の説明をしてもらう
- 自分の弱点パターンを記録し、共有する
- 改善が見られた点については褒めてもらう
このサイクルを繰り返すことで、効率的で継続的な英語学習につながります。
レッスンの録音と復習の効果的な方法
多くの学校では、レッスンの録音が許可されています。これを活用して:
- 特に発音矯正や会話練習のセッションを録音する
- その日のうちに録音を聞き返し、苦手な発音や言い回しを練習する
- 自分の発音や表現と講師のものを比較分析する
復習は英語力アップに不可欠な方法の一つです。
授業外での英語力強化戦略
学校内での自習時間の有効活用法
授業時間以外の自習時間も、留学成功の重要な要素です。英語力がみるみるアップする人は例外なくやっています。
- 朝の時間を利用して前日の復習やスピーキング練習を行う
- 夜の自習時間には復習や翌日の予習や弱点分野の強化を行う
- 日本人相手でも英語を使って話すようにする
- 余裕があれば講師に追加の宿題や課題を依頼する
様々な国籍の留学生との効果的な交流方法
フィリピンの語学学校には、日本人以外にも韓国、台湾、ベトナム、アラブなど様々な国籍の学生がいます。この多様性を活かしましょう。
- アクティビティに積極的に参加する
- 互いの文化や言語について共有する機会を作る
- SNSグループなどで継続的なコミュニケーションを図る
異なるアクセントや表現に触れることで、より実践的な英語力が身につきます。
学習の壁を乗り越えるには
停滞期の原因特定と対処法
どんな学習でも「伸び悩み」の時期は訪れます。その際は以下のアプローチが効果的です:
- 学習方法や内容のマンネリ化を防ぐため、定期的に新しいチャレンジを取り入れる
- 担当の先生や学校スタッフに相談し、客観的な視点からのアドバイスを求める
- 学んだ知識を使えるようにするなど、短期的な小目標を設定し達成感を得ながら進める
メンタル面のケア
特に長期留学では、ホームシックや文化の違いによるストレスも感じることもあります。
- 定期的に家族や友人と連絡を取る
- 同じ悩みを持つ生徒と経験や感情を話してみる
- 日本食レストランなど「ホームの味」を味わえるレストランを見つけておく
- ショッピング、観光、エクササイズなどでストレス発散を心がける
メンタル面の調子が良くなければ、学習効率も下がってしまいます。自己管理を怠らないようにしましょう。
留学の成果を最大化する帰国前後の戦略
学習成果の可視化と測定方法
留学の効果を客観的に評価するために、以下のような方法を活用しましょう:
- 留学前後でのテスト(TOEIC、IELTSなど)を受験する
- 英語での日記やスピーチを録音し、表現力や流暢さの変化を確認する
- 特定のトピックについてのディスカッションやプレゼンに挑戦する
帰国後も英語力を落とさないための具体的な方法
せっかく身につけた英語力を維持するためには、帰国後の継続的な取り組みが不可欠です。
- オンライン英会話を週1〜2回継続する
- 英語のニュース、読書や映画に定期的に触れる
- 現地で作った友人との英語でのやり取りを続ける
- AIを活用してスピーキングとリスニングの練習をする
成功事例から学ぶ:目的別アプローチ
日常英会話習得を目指して退職して留学・20代女性の例
Aさん(20代後半)は転職までの期間を活用し、日常英会話習得を目指して3ヶ月のフィリピン留学。学校スタッフさんも驚くほどの英語力向上で、見事に日常英会話程度には困らないレベルに。
成功のポイントは:
- 相部屋の日本人生徒相手でも常に英語を使うことを徹底していた
- わからないことは理解できるまで先生に尋ねていた
- 週末は一人でも外出していろんな場所で英語を使っていた
- 平日は朝と夜の自習は欠かさず行なった
その結果、海外旅行を不自由なく楽しめるようになったそうです。
海外勤務のため、IELTSスコアアップを目指して留学・30代男性の例
Bさん(30代)は海外で仕事をするうえでIELTSスコアが必要になり、5か月のフィリピン留学。IELTS4.0からIELTS7.0を取得
成功のポイントは:
- IELTSに強い学校で、モチベーションの高い生徒に囲まれていた
- 毎週の模擬試験と解説で着実に弱点が少なくなっていった
- IELTS専門の講師とのカウンセリングで得たフィードバックを忠実に学習した
無事に目標を達成でき、海外勤務に支障なく仕事ができることになりました。
まとめ:フィリピン留学成功の5つのポイント
フィリピン留学を成功させるための5つのポイントをまとめると:
- 留学目的と事前学習:「どうなりたいか」の留学目標を設定&事前学習はマスト
- 積極的な姿勢:留学中は環境のせいにするのではなく、自ら英語を学ぶ、使う姿勢が大事
- 継続的な復習:学んだことを定着させるため、毎日の復習を習慣化
- 環境の最大活用:学校が用意している英語の使用機会を積極的に活用
- 長期的視点:留学は英語学習の通過点であり、帰国後も継続的な学習をする
これらのポイントを意識して臨むことで、フィリピン留学の価値を最大限に引き出すことができます。
おわりに
フィリピン留学は、そのコストパフォーマンスの高さと集中的な学習環境から、多くの日本人にとって魅力的な選択肢になりました。しかし、そこで成功する人は偶然ではなく、入念な準備と戦略的なアプローチによるものです。
本記事で紹介した方法は、前回の「フィリピン留学中の生活費と英語学習のリアル」で触れた基本情報を踏まえた、より実践的な成功戦略です。留学の計画段階から帰国後まで、一貫した意識と取り組みが、英語力向上という目標達成の鍵となります。
「百聞は一見に如かず」という言葉通り、実際に現地で体験することでしか得られない学びもたくさんあります。
この記事が、あなたのフィリピン留学成功への一助となれば幸いです。あなたのフィリピン留学が実り多きものになることを心より願っています。
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