新型コロナ感染対策をしつつ運営中のバギオ「API BECI」にインタビュー

バギオ留学BECIベシ日本人職員にインタビュー

こんにちは

セブ島に現地オフィスがあるフィリピン留学エージェント・セブイングリッシュです。

3月中旬からフィリピンの首都マニラの都市封鎖(ロックダウン)が始まり、移動が厳しく制限されてきましたが、6月に入ってからは規制が少しずつ解除されてきています。

バギオはマニラのあるルソン島内北部の都市です。
依然厳しい移動の規制がありますが、6月に入り徐々に交通機関も再開し始めているようです。

今回はそのバギオの英語学校『API BECI』の日本人スタッフ・葉名さんに学校内の様子をSkypeにてインタビューをさせていただきました。

※バギオに2つのキャンパスがありますが、2020年6月からは「BECIメイン」キャンパスを一時閉鎖し、『BECI the Cafe』キャンパスに集約しています。
元々は女性専用キャンパスでしたが、当面の間は男女共学となります。(以下API BECI)

バギオ留学BECI the Cafeベシ ザ カフェのキャンパス

1.現在もバギオ API BECIに残っている生徒さんや日本人スタッフの数

<6月9日現在>

現在残っている生徒さんは32名(うち日本人11名)
その他の国籍は韓国、台湾、中国、ベトナムです。

メインキャンパスから移動してきた学生さんが大半だそうです。
全生徒さんはBECI the Cafeキャンパス一か所で滞在しています。

スタッフは、葉名さんと日本人学生マネージャー、副校長、韓国人マネージャーの4名が引き続き残っている生徒さんのサポートにあたっています。

残る選択をされた方は、元々留学期間が長かった人、現地で延長をした人、帰国しても海外に出られない状況から「API BECI」で英語の勉強を継続することを決めた人、このような理由を持っています。

2.在校生にはどのような対応をしていますか?

3月中旬のロックダウンの段階で、フィリピン政府による授業停止が発表されていましたが、BESA(バギオ英語学校協会)がバギオ市長に働きかけ、条件付きで授業の提供は認められることになりました。

そのためAPI BECIは3/18から通常授業を継続しています。

授業が認められた理由としては、学校内に教室と寮があり、生活のすべてがその中で完結すること。
そして講師やスタッフは住み込み、外出禁止にすることで外部との接触がなくなるため、感染の心配がないという判断のようです。

食事も毎日3食提供されています。

3.学校内の様子

学校内で生活が完結していて、とても平和な雰囲気です。
今も日常的な留学の光景があります。

バギオ留学BECIベシ学生寮のベランダ

6月に入るまでは生徒さんの外出は一切禁止にしていたので、副校長など一部の通勤者以外は外の雰囲気がわからない状況が続いていました。

4.学校の外の様子

5月中旬に規制が若干緩和されてきたことを受けて、6月から学校周辺のスーパーやセブンイレブン(徒歩15分ほど)への外出を許可しました。

バギオ留学BECIベシ近隣の景色

外出には目的を告げるなど申請が必要で、数名ずつ順番に、かつ各外出につき90分以内に戻ってくることが条件です。

規制が緩和されてきているとはいえ、地域住民の方々は外国人に敏感になっているので配慮しながら行動をしなければなりません。

タクシーやジプニーの運行数もまだ限られているため、街の中心部へのアクセスは依然厳しいです。
デリバリーのバイクドライバーを街中ではたくさん見かけます。

レストランではデリバリーかテイクアウトのみでの営業でしたが、現在は店内飲食が再開したお店もあります。
しかし、1つのテーブルに1席というような状況のようです。

バギオの街中では歩行者に一方通行ルールが敷かれていて、この一方通行に従わなければ警官に厳しく笛を鳴らされます。
これが公設市場の中にもあります。

5.職員や生徒は外出をしてますか?

3月中旬から5月中旬までの厳しい外出規制の期間中は、副校長など一部の限られたスタッフのみが外出許可証を持って通勤や外出をしていました。

同期間、ほとんどのスタッフや講師たちも住み込みが初めての経験なので、普段生徒さんが生活面のことを話していた気持ちがわかった、という先生たちもいます。

6.治安の変化を感じますか?

軍隊の制服を着た警察官が至るところにいます。
彼らはフェイスシールドとマスクつけているのでとても威圧感があります。
治安の悪化は特に感じませんが緊張感があります。

フィリピン・バギオのコロナ感染対策の為のロックダウン
参照元:Public Information Office – City of Baguio (Facebook)

5月中旬に、3月中旬から2か月間続いたECQ (Enhanced Community Quarantine)からGCQ(General Community Quarantine)に移行し、規制が緩和されて以降、街中の警察官は若干減った感じはします。

それでも、所々あるチェックポイントには政府関係者がいて厳重な移動チェックが行われています。

コロナ渦のフィリピン・バギオ市には軍隊や警察が管理
参照元:Public Information Office – City of Baguio (Facebook)

バギオでは酒類を提供するバーはまだ営業が許可されていません。
飲酒によってケンカや騒音が増えたため、厳しい規制が課せられることになりました。

しかしバギオの人たちは厳しいルールでも従う人たちが多いです。
公衆衛生のためのルールに従うのは当然という考えを持っている人が多いようです。

7.学校再開の目途は?

現段階で8月2日を再開の目途として発表していますが、個人的には、留学を検討されている方に9月~10月以降の渡航を勧めたいです。

まだフィリピンの各規制解除の発表もありませんし、国内移動もまだ厳しい状況なので。

8.学校再開に向けて、何か行なっていることはありますか?

政府当局の指示に従い、引き続き自分たちがコントロールできる範囲の対策として、アルコール消毒、マスクの着用、ソーシャルディスタンス、などの衛生管理は継続していきます。

もう一点は一般の方向けにオンライン英語コースの提供を開始したことです。
API BECIのオンラインコースに関しては後述します。

<<API BECIのオンライン英語コースに興味がある方は、セブイングリッシュまでお問い合わせください>>

9.再開後の不安などはありますか?

仮にフィリピン政府が外国人の入国規制を解除したとても、バギオへの受け入れが同時に解除になるかどうかは不明です。
そもそもバギオは指定都市で、市長の権限が強く規制も厳しいのです。

現在は病院での検査は優先順位があります。
検査結果にも時間がかかります。

そのため、通常の通院が難しくなっている状況です。
さらに病院は感染リスクの高い場所の一つです。

病院にかかった際の費用も以前より高くなるのではと心配しています。

学校の生徒さんは『バギオメディカルセンター』に行きますが、私の知り合いがいるバギオ・ノートルダム私立病院では初診料が値上げになったと聞いています。
症状にもよりますが、コロナウイルスの疑いのない症状では数百ペソのアップ。

もし咳など、コロナウイルスの疑いのある症状になると初診料がこれまでの倍ぐらいの料金になったそうです。
対応にあたる医療従事者のマスクやフェイスシールドなどの装備代がかかるためです。

現在は(2020年6月時点)まだワクチンがない状況なので、自分の体を完全に守ることはできません。
留学にあたってはご自身でリスクを考慮して判断をしていただくが必要がでてきます。

学校としても再開するにはすごく慎重になると思います。

10.留学検討者に伝えたいことはありますか? あらためて学校の特徴など

API BECIの強み

当校の強みはスピーキングの強化に自信を持っていることです。
そしてオンライン英語コースも一般の方向けに開始したことです。

当校の留学で人気の『SPプログラム』という、生徒さんのスピーキングを撮影し、講師陣が文字起こしと文法やボキャブラリー、発音の誤りなどをすべて可視化してフィードバックするプログラムがあります。

また、ご留学された場合、中級以上の方(レベルチェックで判定)には「SCプログラム」の追加受講もできます。

こちらは、前述のSPプログラムを毎日行なうようなイメージです。インタビューはテーマが与えられ毎日1コマ分を行ないます。
それを講師が書き起こし、翌日にフィードバックを渡します。

初級者の方はSPEED ESLコース又はSPARTA ESLコースを最低4週間受講された後からがおすすめです。
ある程度の基礎がない状態だと修正点が多くなり、モチベーションの維持が難しくなってしまいます。

SPプログラムをオンライン英語コースでも提供できるようになりました。オンライン英語コースを4週受講で1回のSPプログラムが受けられます。約5分間のスピーキング撮影を行ない、留学中と同じようにフィードバックを行ないます。

オンライン英語コースを検討されている方にはトライアルレッスンも用意しています。

・大人の方は50分間
内訳は前半25分をテスト、後半25分を模擬授業の体験になります。

・子どもの方は25分間
ゲームなどを取り入れた内容。

テスト後に本受講の可否を選択できます。

フィリピン留学を検討されている方へ

みなさんには安心してバギオに留学していただきたいのですが、現段階で私たちがコントロールできる範囲外の要因も多い状況ですので、留学にあたっては個々で判断をしていただきたいです。

おそらくコロナの前の生活には戻らないでしょう。
これからの留学は何らかの規制の中でする生活になると思います。

「これまではこうだった」はもう通用しなくなります。
そういった点はご了承いただき、留学に来てください。

私たちはその中で最大限のサービスを提供してく次第です。

留学の選択肢には、英語学習だけに特化した『オンライン英語コース』も増えました。

実際の留学とは違い、英語の学習という経験しか享受できるものはないかもしれません。
しかし、実際の留学生活には、これまで以上にストレスやリスクがかかる可能性もあります。

今までよりも考えなければいけないことが増えています。こうすれば大丈夫という方法はありません。

本当はみなさんに留学に来てほしいと願っていますが、健康と安全を第一に考えて留学をご検討ください。

11.さいごに・・・

API BECIの葉名さん、インタビューのお時間をいただきありがとうございました。

バギオの『API BECI』は、スピーキングプログラムや、自分の英語力向上度を「Educare」というシステム内のマイページ上で確認できるなど他校にはないシステムがある語学学校です。

バギオの語学学校『API BECI』に少しでもご興味を持たれた方はぜひお問い合わせください。

Author: 畠尾 正行

英語力ゼロから2012年にフィリピン留学を経験。その後は学校スタッフを経て留学カウンセラー。第二言語習得論など英語学習について見識を深め学習アドバイスを行なう。