新型コロナだけじゃない!フィリピン留学で気をつけるべき病気と対策

フィリピン留学で気をつけるべき病気

世界的な新型コロナウイルスの感染拡大によって海外渡航はもちろん、国内の移動や外出もままならない状況が続いていますね。

フィリピンの語学学校もいつ再開できるのかはまだ確定できていません。

5月23日現在、フィリピンのコロナウイルスの感染者数、死者数は日本と同程度ですが収束に向かいつつある日本と違い、フィリピンではまだ収まる気配がありません。

残念ながらフィリピンに留学できるようになるのは、もう少し先になってしまいそうなので、今日はフィリピン現地のことをより知ってもらうため、フィリピンでかかる可能性がある新型コロナウィルス以外の危険な病気について紹介します。

なお、病気についてきちんと理解しておけば対策がたてられるので心配し過ぎないでくださいね!

新型コロナ以外で留学中に気を付けるべき病気

腹痛・下痢など

軽い場合は「ちょっとお腹の調子が悪い」程度の症状が半日~数日間続きますが、ひどい場合は嘔吐や下痢に苦しむことになります。

考えられる主な原因は「水」と「食べ物」です

「水」

留学先のほとんどの語学学校や寮内には無料のウォーターサーバーがあります。
また、学校内の売店やコンビニ、スーパーでは日本で売っているようなミネラルウォーターのボトルも売っています。

水道水は飲めないので、ウォーターサーバーや売っているミネラルウォーター以外は飲まないようにしましょう。

中には飲食店で出されるドリンクの「氷」や、「歯磨き」、「うがい」のときに口に含んだ水道水でもお腹を壊す人がいるので要注意です。

歯磨き等のときは、面倒でもウォーターサーバーの水を利用することをお勧めします。

また、学校によってウォーターサーバーの管理状況は異なります。

これは良い学校の例ですが、セブシティの「Stargate(スターゲート)」のウォーターサーバーの水は、タンクを入れ替えた日や、清掃を行った日付を記入して古くなった水は飲み切ってなくても交換しています。

セブ留学Stargateスターゲートのウォーターサーバー

学校内には、10か所以上のウォーターサーバーが設置されていますが、人通りが多い場所に設置されたウォーターサーバーでも、使用頻度が偏ることがあるので、こういった管理を行っているそうです。

何故、人通りが多い場所でも使用頻度が偏るようなことが起こるのか・・・というと、噂好きのフィリピン人の先生たちが、ウォーターサーバーが複数台並んでいると、「なんか、こっちの機械の水の味がおかしくない?」みたいなことを言ったりします。

そういう話が先生達や、生徒間で広まったりしますが、管理者側は気づかなかったりします。
それをいち早く察知するためにも、このような印をつけているそうです。

「食べ物」

特に「路上の屋台」には要注意です。
街中の路上で調理したものを販売している事がよくありますが、こういった場所の「食べ物」が原因でお腹を壊す可能性があります。
特に危険なのは作り置きされた食べ物です。
中まで十分に火が通ってなかったり、加熱調理されてから何時間も経過している可能性があります。

フィリピンでは、切り分けられた肉類や果物などが平気で気温の高い中で外に並べられています。
食べ物が痛んでて食中毒の危険性が高くなるのは日本では考えられませんね。

また、エアコンがきいている一見、綺麗なレストランでも衛生状況が良くないお店があるので、不衛生だと感じたり、口にしたとき味に異変を感じたら食べないようにしましょう。

その点、語学学校で提供される食事は、こういったトラブルは少ないです。
料理の味も日本人等の外国人向けに作られていますし、街中の庶民的な店に比べると衛生環境に気をつかっている所が多いです。

ごく一部の学校ではサラダバー用の冷蔵庫もあります。(写真はStargate校で撮影)

サラダやフルーツを、キッチンで切り分けてから食堂で配膳され、全ての生徒が食べ終わるまでに2時間以上かかる場合があります。
その間に細菌が増殖しないように、そして新鮮で美味しい食感のまま食べられるようにサラダバー用の冷蔵庫を設置しているそうです。

デング熱

デングウイルスを持ったネッタイシマカやヒトスジシマカに刺されることで感染します。

これらの蚊が必ずデングウイルスを持っているわけではないので怖がり過ぎる必要はありません。

フィリピンだけでなく、アフリカ、東南アジア、西太平洋地域、南北アメリカ大陸、東地中海などの地域において感染の確認がされています。

感染すると、その潜伏期間は3~14日とも言われており、症状は高熱、頭痛、関節痛、倦怠感、発疹などが主です。

フィリピンでは2019年に40万人以上のデング熱に感染しており、死者も約1,500人が確認されています。

因みに新型コロナウイルスは2020年5月下旬時点で感染者は約1万3千人、死者は約850人います。
この数字からデング熱もきちんと対策しないとかかる可能性があって、かかったらかなり大変な病気だということがわかります。

参照元:フィリピン保健省HP

フィリピン庶民の家は網戸がなかったり、短パンに素足で過ごしている人も多いので、蚊対策が十分にとられているように見えません。
留学生の場合は蚊対策をきちんと行えば、感染リスクを大幅に減らせると思います。

予防と対策

デング熱の予防対策には以下のポイントが有効です。

フィリピン留学中は蚊に注意
引用元:厚生労働省HPより

要は蚊に刺されにくい状態を心がけることが大切です。

蚊に刺されやすい人というのは「汗をかきやすい人」「子ども」そして「お酒を飲んでいる人」という傾向があるようです。

そのため、汗はこまめに拭く、お酒を飲むときは肌を露出しない、蚊取り線香や虫よけスプレーを常備するなどの対策をすると良いでしょう。

また、外出時も長ズボンや靴下を履くと虫刺されを大幅に防げます。

狂犬病

狂犬病ウイルスを持った動物に噛まれたり、引っかかれたりすることでできた傷口から感染します。

フィリピン国内では毎年200~300人の方が狂犬病で亡くなっています。

2020年5月22日にはフィリピンから就労目的で来日した方が狂犬病に感染していることが発覚しました。
詳しい経緯は現時点ではわかりません。

『国内14年ぶり狂犬病発症 来日者、フィリピンで感染か(2020年記事)』

フィリピンでは野良犬、野良猫、鶏などが身近に生活しているため、日本にいる感覚でむやみに近づくのは危険です。
何もしなければ動物の方から襲ってくることはありませんので、過度に恐れる必要はありません。

フィリピンの街角にいる野良犬
参照元:https://mckeeproject.org/mckee-project-featured-in-march-1-2007-animal-fair-article/

予防と対策

留学中はむやみに犬猫などの動物に手を出さないことが一番の予防になります。

広い敷地の語学学校やビーチリゾート等では、やせ細った野良猫(ときには野良犬)が餌欲しさに近づいてくることがありますが、日本の感覚で可哀想だと思って食べ物を手渡ししたりするのは危険かもしれません。

また、街中に野良犬がいることもあります。
運が悪いと数匹がまとまっています。
とくに涼しい夕方や夜間は野良犬の活動が盛んで、人が慌てて急に逃げようとすると、追いかけてくることがあるので、落ち着いて対処しましょう。

それでも万が一咬まれたり引っかかれたりしてしまった場合のため、以下のことを覚えておきましょう。

1.すぐに傷口を石けんと水でよく洗いましょう
2.できるだけすぐに病院に行き、傷の手当てと狂犬病のワクチン接種をする
3.帰国時に検疫所(健康相談室)に相談する

1については、現地で売っているアルコールジェルも効果的です。
狂犬病ウイルスはアルコールに弱いようです。
それでも、動物に噛まれてしまった場合は、必ずお医者さんに診て貰いましょう。

何かあったときは頼れるジャパニーズヘルプデスクへ

セブ島の病院にあるジャパニーズヘルプデスク

もしも、留学中に上記のような緊急を要する病気にかかってしまっても、セブ島の病院の中には日本人に対応した「ジャパニーズヘルプデスク」があるので安心してください。

2020年5月現在はセブ島都市封鎖の為、全てのジャパニーズヘルプデスクは営業していません。

ジャパニーズヘルプデスクは日本人留学生の受診をサポートしてくれます。
具体的には医師との間で必要に応じて通訳してくれたり、支払いの手続きなども行なってくれます。

万が一病院に行かなければならい時は、まずは語学学校スタッフさんに相談しましょう。
基本的にはスタッフさんが病院にコンタクトを行なってくれて、学校によっては職員が受診に付き添ってくれます。

また、海外旅行保険に加入していればキャッシュレスで診療が可能です。
その際は保険証書を必ず持っていきましょう。

なお、海外旅行保険については、お持ちのクレジットカードに付帯されているものもありますが、その際は日本を出国したら自動で適用になる「自動付帯」と、そのカードで航空券や現地の交通機関利用の決済をしなければ適用にならない「利用付帯」があるので、事前に確認してください。

また、クレジットカードの付帯保険は治療費の保証額(ものによりますが200万円等)が少ない物が多いですし、受持つ保険会社が急に変わる等、スムーズに使えないこともあるので注意が必要です。

フィリピンの医療費は、検査や入院を伴う場合、とても高額になることがあります。
数日入院してただけで10数万円~になることもあります。
万が一、新型コロナや交通事故等で長期入院が必要になった場合、保険無しでは払うことが難しくなってしまう可能性があるので海外旅行保険には加入しましょう。

どうしても、クレジットカードの付帯保険だけでいこうと考える場合にも、渡航前に保証内容が十分であるか渡航前に確認しましょう。

セブのジャパニーズヘルプデスク

Cebu Doctors’ University Hospital(セブドクターズホスピタル)
セブシティにある、セブドクダーズ大学に併設された大学病院です。ジャパニーズヘルプデスク専属の医師もおり、セブ島へ来る留学生の頼れる存在です。
Cebu chong hua mandaue hospital(セブチョンワホスピタル マンダウエ)
セブシティにある私立病院です。パークモールの近くで、24時間対応の救急センターとして機能しています。
University of Cebu Medical Center(UCメディカルセンター)
2015年にオープンした新しい総合病院です。UCメディカルのジャパニーズヘルプデスククリニックに勤務しているマヨール先生は日系企業の顧問医の経験が豊富で、丁寧な診察と評判の良い先生です。
MACTAN DOCTORS’ HOSPITAL INC.(マクタンドクターズホスピタル)
セブ島の空港があるマクタン空港にある病院です。マクタン島の語学学校の留学生には便利です。

Author: セブイングリッシュ

2009年からセブ島を拠点に運営している留学エージェント
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