フィリピン留学エージェント、セブイングリッシュがお届けするバギオの治安情報。※2020年1月2日更新
「フィリピン留学ってよく聞くけど、正直フィリピンは怖すぎる…」
このように考えている日本人学生さん、海外へ留学する心構えとしてはむしろ間違っていません!
フィリピンの大統領が変わってからというもの、日本国内でもフィリピンに関する事件をニュースで目にすることが増えてきましたよね。
確かにフィリピンは銃社会で麻薬摘発も絶えない…
街中で大きなライフル銃をもった警備員をみると最初はやっぱり驚きます。
僕も過去さまざまな国を経験しましたが、治安は日本が抜群。
フィリピンに限らず、どの国に留学するにしても、常に危機意識をもって生活するに越したことはありません。
ただし、日本で接するニュースはあくまでも一部。
実際にフィリピンの田舎バギオで生活する僕から伝えられる事実はちょっと違うかも。
フィリピン渡航を迷う、もしくは、みなさんのご家族がフィリピン留学に反対する、その理由が「治安が心配」ならば、今回の記事をぜひ参考にしてください!
(写真はWikiPediaから引用) https://en.wikipedia.org/wiki/Political_positions_of_Rodrigo_Duterte
1.2020年最新フィリピンの治安
目次
2016年に大統領に就任した、ロドリゴ・ドゥテルテの恐怖政治とも呼ばれる強硬法案の数々により、これまで腐敗が進んでいたフィリピンは法治国家として急速に治安を取り戻しています。
現地フィリピン人もそれは肌で感じていて、「少なからず治安が良くなった」「犯罪が減った」と口を揃えます。
しかし、日本では滅多に経験しないような、
・スリ
・置き引き
・ひったくり
・盗難
・ぼったくり
これら軽犯罪はフィリピンだと高頻度で遭遇します。
フィリピン留学といえば、有名なのはセブ島ですが、留学以上に観光地としても有名です。
観光客を狙った犯罪はどうしても起こるため、軽犯罪数はかなり多く報告されています。
海外にいるという危機感と基本的な防犯対策さえ怠らなければ、留学中に事件に巻き込まれることは稀ですが、「それでも不安…」な海外が初めての方に特にオススメなのが「バギオ留学」。
さまざまな視点からバギオの良好な治安をどこよりも深掘りしていきますよ!
2.数字で見るバギオの治安
バギオはフィリピン留学先として選ばれる都市の中でも特に治安が良いことで有名。
「フィリピンの中でって意味でしょ?」と思いますよね。
下のグラフは世界各都市の生活指数をデータベースで扱うNumbeo.com による2018年犯罪指数・安全指数の統計です。
統計が発表された世界327都市中、大阪6位、東京7位と日本は世界でも圧倒的に安全なのが見て取れます。
バギオは126位で、日本人がこぞって旅行するハワイやニューヨーク、ロンドンといった大都市よりも実は治安が良い…!
この結果、バギオ市は「東南アジアで安全な都市」第6位にランクインを果たしました。
3.警察発表に見るバギオの治安
2017年にバギオ市を含むコーディレラ州警察は、犯罪件数の大幅減少を発表、その数値からフィリピンの中で最も治安が良い地域のひとつとしてその名を挙げています。
発表文はこちらから確認できます。
バギオ市長はこの発表に対し、「平和と秩序を維持し続けるために貢献するバギオ市職員、特に警察と軍、そして全ての市民にとって、さらなる治安向上への動機を生み出してくれた素晴らしい成果」と述べました。
4.歴史的背景に見るバギオの治安
バギオ市は1909年に誕生。1900年頃からアメリカ軍によって開拓が進みました。
フィリピンの他の地域と異なるポイントは、「アメリカ軍がアメリカ軍人の保養のために高原に避暑地をつくる目的で開発から主導した」ということです。
都市計画を指揮したのは、アメリカの首都ワシントンやサンフランシスコを手掛けた著名建築家のダニエル・バーナム氏。
(バーンハム公園の入り口に置かれている彼の肖像)Wikipeiaより引用
実際に、バギオの象徴である公園には彼の名が付けられ、市内各所の名称にはタガログ語ではなく、「~Hill」「Upper/Lower〜」といった英語が採用されています。
さらに、アメリカ軍が避暑地として開発した後も、その涼しい気候特色から、夏の期間だけフィリピン政府機能がマニラから移転されていました。
古くからアメリカ軍・大統領のお膝元として、バギオ市は治安維持に努められていた歴史が見えます。
5.経済的背景に見るバギオの治安
古くはアメリカ軍関連の市民が多く、今日に至るまで住民の多くを中流~富裕層が占めます。
生活のために犯罪に手を染めることもなく、市の財政も住民からの税収で安定しています。
軍の保有施設だったキャンプ場、ゴルフ場、滞在施設(ホテル)等のレクリエーション施設は今でもバギオ市保有の観光施設として、フィリピン人観光客に親しまれています。
バギオ市はこのような観光資源も持ち合わせ、税収と合わせた歳入は、バギオ市職員(公務員)に還元。
実のところフィリピンでは、警察官自体が収入不足により汚職に走ることも少なくありません。
バギオ市は警察職員の安定した給与支給と増員を掲げ、良好な治安を保てるよう経済的にも支えています。
「バギオのタクシードライバーはおつりを1ペソ(2.1円)単位で返す」というバギオの治安を代表する事例も、タクシー運営会社を管轄する国交省バギオ支局の管理が行き届いているからです。
6.教育的背景に見るバギオの治安
アメリカ軍による開拓後、バギオにもともと暮らしていた山岳民族への英語教育のため、軍は専用の学習拠点を開設。
当時はこの施設にフィリピン全土の教師も集め、英語指導を提供していました。
これを機にバギオは「学園都市」として発展を遂げ、現在ではフィリピン唯一の軍士官学校、フィリピン大学バギオキャンパスを筆頭とした25以上もの高等教育機関を有します。
経済的な余裕のある市民が多いため、バギオの大学進学率は国内トップクラスに高く、市の人口の半数以上は学生。
アメリカからの教育思想は今でもなお残り、大学ではすべて英語で講義がなされています。
学生が多い街ならでは、市はカジノや賭博施設の運営を一切禁止、アルコール提供にも制限をかける等、住みやすい街づくりに余念がありません。
7.地理的背景に見るバギオの治安
バギオは年間20℃前後の冷涼な気候が特色ですが、乾季には朝晩の最低気温が10℃を下回ることも。
他の地域と比べると、ホームレスや物乞い、ストリートチルドレンが少ないのはあまりにも寒く、家がないと生きていけないことに起因します。
市内で祭事があると、遠方からお金を稼ぎにやってくる人も多々いますが、遭遇したら毅然とした態度で拒否するようにしましょう。
まとめ
バギオの治安に関して、多方面の背景から考察してみました。
良好な治安はこのように様々な影響を受け形成されており、いかにバギオ市と市民が街の治安へ貢献しているかがわかります。
僕も妻の出産・育児を考えた上ではバギオの治安は欠かせない点でした。
想像以上にバギオの人々は誠実かつ親切なので、留学生も日本のように過ごしていますが、あくまで海外であることには変わりません!
フィリピンにいる上での最低限の節度と注意を心がけて、留学中は生活しましょう。