フィリピンは大きく分けてふたつのシーズン、乾季と雨季に分かれます。
バギオでも10月中旬から5月中旬までが乾季、5月下旬から10月初旬までが雨季です。
日本でいう梅雨が長期にわたって続くようなイメージですが、バギオの雨季は集中的な大雨のため、この期間にバギオへ留学を予定する学生さんは事前の準備と対策をしましょう。
本記事では在住者目線で雨季の実態を解説します。
フィリピンの雨季
目次
日本の梅雨とフィリピンの雨季の違いはその期間だけでなく、雨の降り方にも特徴があります。
フィリピンでは1日中雨が降るのではなく、スコールのように短時間で大雨が降ってはやむのを繰り返します。
バギオでは、雨季の始まりと終わりは午前中に晴れ間が続き、午後から雨が降ることが多いです。
雨季中盤の最も雨が多い時期(7~8月)は、1日中バケツをひっくり返したような大雨が続くことも珍しくありません。
バギオの降水量
バギオの2018年年間降水量をみると、5月から8月にかけて倍々に降水量が増えています。(気象庁のデータを参照)
5月の降水量約300mmから始まり、8月のピークがなんと約1800mm。
東京の台風シーズンと比較してもその差なんと6倍…!!
*降水量は、雨が1平方メートルに溜まった場合の水深をmm(ミリメートル)で表します。
例えば、「1時間で100ミリの降水量」は1時間で雨が水深10cmになる降水量です。(気象庁)
特に2018年はモンスーンの影響を受けて、8月は31日間雨が降り続く記録的な雨量でした。
数値からしても、雨の降り方が激しいことがお分かりいただけます。
雨季は停電が頻繁に発生するため、語学学校では自家発電機を使用する機会が多く、インターネット接続が切断されることもしばしば。
家族にはバギオへ留学するにあたって事前に学校の電話番号等を伝えておきましょう。
台風
バギオという地名は現地古語の「台風」に由来するという一説もあるほど、台風の通り道として昔からその影響を受けやすい立地です。
2018年9月に直撃した超大型台風22号では、記録的な豪雨に見舞われ、市内一帯が洪水の被害となりました。
(語学学校では一部浸水のみ)
バギオからマニラへ下る山道は2019年現在3本ありますが、うち2本が土砂崩れの危険性から通行止めとなり、卒業生が乗車するバスは迂回しての運行を余儀なくされました。
台風時の対応は学校の現地スタッフの指示に従ってください。
雨季の気温
グラフからも読み取れる通り、日本の梅雨は夏に向かってどんどん気温が上がり、湿度が高く蒸し暑さで過ごしにくいですよね。
バギオは、雨季になると反対に気温が下がり、20度前後を推移するため雨が降るとむしろ肌寒く感じます。
長袖の衣類や防水素材の上着、靴を持参しましょう。
雨季の対策
1、 革製品を持っていかない
雨季には革製品を持ち込まないのが無難。カビが発生するもととなります。
2、 学校の除湿機を利用する、現地で除湿剤を購入する
英語で「Dehumidifier」と言います。一部の語学学校では除湿機を完備しており、雨季の間は1日中つけておきましょう。
2リットル貯水する除湿機を1日2~3回排水するほど、強力な湿気です。
現地では小型の除湿剤も200円程で売っているので、スーツケースやクローゼットの中に常備しておきましょう。
3、 折りたたみ傘・雨具は日本製が一番
出かけるときに折りたたみ傘や雨具があると重宝します。
現地でも折りたたみ傘は売っていますが、値段の割に品質は微妙なので、日本から持ち込むことをおすすめします。
4、 ビーチサンダルは使用しない
靴が濡れるからとビーチサンダルで出歩くのはおすすめできません。
雨季は道路の水たまりも多く、何かの拍子で足を切ったときに傷口から感染症にかかるリスクがあります。
バギオはそもそも涼しいのでサンダルは室内履きにしましょう。
5、 乾燥機の使用ができない繊細な衣類の持込は控える
バギオの語学学校では大型の業務用乾燥機を使用したランドリーサービスの提供がほとんどです。
乾燥機が使えない衣類は自分で手洗いすることになり、雨季は乾きも遅いため、なるべく持ち込まないのが無難。
6、 オフラインアプリや動画のダウンロード
大雨・台風時には間違いなく停電に見舞われます。
停電時には通信会社からのインターネット接続が遮断されるので、事前に充電をし、英語学習に使える動画やオフラインアプリをダウンロードして備えましょう。
7、 タクシー配車アプリGrabと現地SIMカード
例外なしに雨が降ると、バギオ市内のタクシー利用は困難を極めます。
「学校の門限に間に合わない!タクシーがつかまらない!」なんてときに便利なのがタクシー配車アプリのGrab、事前にダウンロードしておきましょう。
現地SIMカードを使えば外出時にも配車サービスが利用できます。
まとめ
「こんなに雨ばかりだと思わなかった…」なんて声がバギオの語学学校では目立ちます。
そもそも、バギオになぜスパルタ校が多いのか、雨季の間は物理的に外出が制限されることに起因しています。
言い換えれば、雨季のバギオ留学は学校内で英語学習せざるを得ない環境。
勉強のストレスが溜まったら、外出の代わりに、校内のジムなどで発散しましょう。